ニワトリを飼育したいと思ったとき、気になるのが毎月どのくらいお金がかかるのかということです。
私は2026年4月から、ごとうもみじ11羽、ごとうさくら11羽の合計22羽を飼育しています。

現在、1日に産まれる卵は平均15個ほど。卵は主に自社で販売するチーズケーキなどのスイーツに加工し、余った分を1個70円で販売しています。
実際に飼育してみると、餌代だけでなく、土地代や日々の世話にかかる時間も考える必要がありました。
この記事では、22羽の飼育にかかっている毎月の費用を公開し、卵1個あたりのコスト、将来100羽に増やす場合の課題についても紹介します。
ニワトリ22羽の月間飼育費用は約19,200円
現在の主な支出は、配合飼料と土地・電気・水道代です。
実際の飼料消費量と購入時に確認した価格から計算すると、次のようになります。
| 費用項目 | 月額 |
|---|---|
| 配合飼料の商品代 | 約9,880円 |
| 飼料の送料 | 約4,333円 |
| 土地・電気・水道 | 5,000円 |
| 合計 | 約19,213円 |
※1か月を30.4日、飼料20kgを週1袋、商品代2,280円・送料1,000円として計算した概算です。実際の月ごとの支払額とは異なる場合があります。
これ以外にも設備の修繕費などが将来的に発生する可能性はありますが、現在は継続的な支出として特に大きなものはありません。
土地・電気・水道は月額5,000円
私の場合、畑の持ち主と月額5,000円で契約しています。
この金額には土地の利用料だけでなく、電気と水道も含まれています。
鶏小屋自体には現在、電気設備を設けていませんが、土地を借りるための費用として毎月5,000円を支払っています。
土地を購入する必要がないため、初期投資をある程度抑えることができました。
ただし、これは私の契約条件です。地域や土地の広さによって費用は異なります。
餌代は22羽で月約14,200円
現在使用しているのは20kg入りの配合飼料です。
22羽で1週間に約20kgを消費しています。
1羽あたりに換算すると、1日約130gです。
餌は容量12kgの大型給餌器を2台設置し、2日に1回補充しています。
配合飼料以外にも、刈り取った雑草や米ぬかを与えています。
特に雑草は大好物で、持っていくと22羽が一斉に集まってきます。
米ぬかは近所のホームセンターで無料でもらえるものを活用しています。
ただし、雑草や米ぬかだけでは必要な栄養を満たせません。与える量や安全性に注意しながら、配合飼料を中心とした栄養管理が必要です。
卵1個あたりの飼育コストは約43円
現在、22羽から1日に平均15個ほど卵が産まれています。
30日間で計算すると、月に約450個です。
この数字から、卵1個あたりの飼育コストを計算してみました。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 飼育羽数 | 22羽 |
| 1日の平均採卵数 | 約15個 |
| 月間採卵数 | 約450個 |
| 月間飼育費用 | 約19,200円 |
| 卵1個あたりの飼育費用 | 約43円 |
ただし、43円というのは飼料代や土地代などを卵の数で割った金額です。
人件費、鶏小屋の減価償却費、修繕費、包装資材などは含まれていません。
また、産卵数が減れば卵1個あたりのコストは高くなります。
したがって、43円で卵を生産できるという意味ではなく、現在把握している費用から計算した一つの目安です。
卵はスイーツに加工し、余った分を70円で販売
現在、産まれた卵は主に自社の通販サイトで販売するチーズケーキなどのスイーツに使用しています。
余った卵については、1個70円で販売しています。
仮に月450個の卵をすべて70円で販売すると、売上は31,500円になります。
月間飼育費用の約19,200円を差し引くと、約12,300円が残る計算です。
しかし、この金額をそのまま利益と考えることはできません。
鶏小屋への初期投資や労働時間が含まれていないからです。
また、現実にはすべての卵を販売しているわけではなく、スイーツにも加工しています。
スイーツとして販売する場合には、卵の生産費に加えて、その他の原材料費、加工にかかる人件費、包装費、送料、広告費なども考える必要があります。
ニワトリ22羽の世話には月15時間以上かかる
金銭的な費用のほかに、見落とせないのが労働時間です。
現在、鶏小屋には2日に1回通っています。
1回の世話には最低1時間かかっています。
作業内容は、餌の補充、水の交換、給水器の洗浄、卵の回収、雑草の採取などです。
最近は雑草が少なくなってきたため、鶏たちに与える草を探すのにも以前より時間がかかっています。
単純計算すると、現在の作業時間は月15時間以上です。
自分の労働時間を人件費に換算すると?
仮に時給1,150円で計算すると、月15時間の作業は17,250円相当になります。
| 項目 | 月額 |
|---|---|
| 飼料・土地などの費用 | 約19,200円 |
| 労働コスト(時給1,150円×15時間) | 約17,250円 |
| 合計 | 約36,450円 |
この場合、月450個の卵で割ると、卵1個あたり約81円になります。
70円で販売しても、労働コストまで考えると十分な利益が出ているとはいえません。
さらに設備の費用なども考慮する必要があります。
養鶏では、実際に現金として支払っている金額だけでなく、自分が働く時間にも価値があると考える必要があります。
今後は毎日世話ができる体制にしたい
現在は仕事との兼ね合いで2日に1回の訪問ですが、本来は毎日、水や餌の状態、鶏の健康、卵の産卵状況を確認することが大切です。
特に飲み水は常に新鮮で十分な量を確保する必要があります。
また、卵の衛生管理を考えても、こまめな回収が望まれます。
今後は飼育体制を整え、毎日適切な管理ができる環境を目指しています。
養鶏で利益を出すために必要なこと
実際に飼育を続けてみて、養鶏で利益を出すにはいくつかの条件があると感じています。
まず、野生動物の被害を防ぐことです。
私の鶏小屋の周辺には、イタチ、アライグマ、キツネ、イノシシなどが生息しています。
一度の侵入で複数の鶏が襲われる可能性があるため、外敵対策には特に気を配っています。
次に重要なのは、販売先の確保です。
たくさん卵を産んでくれても、販売できなければ事業として成り立ちません。
私の場合、別の商品ですでに取引している問屋とのつながりがあります。
そのため、将来的に卵の生産量が増えた場合も、販路について一定の見通しを持っています。
これから養鶏を始める方も、地域の小売店や飲食店、問屋など、継続して購入してもらえる相手を探すことが重要だと思います。
卵を産まなくなった鶏も最期まで育てる
一般的な採卵養鶏では、産卵能力が低下した鶏を更新することで、生産効率を維持する方法が取られています。
そうした方法を前提とすれば、経営上の採算を確保しやすくなると考えています。
しかし、私は卵を産まなくなった鶏も最期まで飼育する方針です。
そのため、一般的な養鶏場とは異なる費用構造になります。
卵を産まなくなっても、鶏たちは餌を食べ、水を飲み、生活を続けます。
その飼育費用や場所も確保する必要があります。
地域の未利用野菜を活用したい
将来的には、近隣のスーパーなどと提携し、販売できなくなった野菜を提供してもらう仕組みを作りたいと考えています。
まだ実現しているわけではありませんが、こうした資源を安全に活用できれば、餌代を抑えながら食品ロスの削減にもつなげられるかもしれません。
ただし、野菜だけでは鶏に必要な栄養を満たすことはできません。
飼料の安全性や栄養バランスを確認し、適切な配合飼料と組み合わせる必要があります。
また、食品残さを飼料化する場合は、飼料安全法など関連する制度にも注意が必要です。
将来は100羽に拡大し、パートスタッフを雇いたい
現在の目標は、まず22羽が1年間を無事に過ごすことです。
春、夏、秋を経験してきましたが、まだ冬の飼育については未知数な部分があります。
1年間を通じて安全に育てられると確認できれば、100羽規模への拡大に挑戦したいと考えています。
100羽に増やした場合は、自分一人ですべての世話をするのではなく、パートスタッフに毎日管理を任せる予定です。
想定している作業時間は、1日3〜4時間です。
100羽の飼育にかかる人件費
仮に時給1,150円で、毎日スタッフが勤務するとします。
30日間で計算すると次のようになります。
| 勤務時間 | 月間労働時間 | 月額人件費 |
|---|---|---|
| 1日3時間 | 90時間 | 103,500円 |
| 1日4時間 | 120時間 | 138,000円 |
※時給1,150円の仮定による試算です。交通費、法定福利費、採用費、有給休暇などに伴う追加費用は含みません。
100羽になれば卵の数も増えますが、餌代だけでなく人件費も大きく増えます。
また、卵を産まなくなった鶏も育て続けるため、単純に飼育羽数と産卵数だけで利益を計算することはできません。
そのため、実際の拡大にあたっては、販売価格や販路、人件費、終生飼養に必要な費用を含めた収支計画を立てる必要があります。
まとめ|動物福祉と経営を両立できる養鶏場を目指して
現在、22羽のニワトリを飼育するためにかかっている費用は、月約19,200円です。
これに自分の労働時間を加えて考えると、月約36,450円相当になります。
採卵数は1日平均15個ほどで、現在の費用を単純に割ると卵1個あたり約43円です。
ただし、設備費や人件費まで含めると、実際の生産コストはさらに高くなります。
養鶏を事業として続けるには、飼育費用の管理と販売先の確保が重要です。
そして、私が目指しているのは、単に利益を出すための養鶏ではありません。
卵を産まなくなった鶏も最期まで安心して暮らせる環境を作りたいと思っています。
そのためには、鶏たちの幸せを大切にしながら、経済的にも継続できる仕組みが必要です。
まずは22羽との最初の1年間を無事に乗り越えること。
その後、100羽規模への拡大と、パートスタッフによる毎日の飼育管理を実現していきたいと考えています。


コメント